咬合と歯並びとの関係は、古くはヒポクラテスの時代にまでさかのぼります。20世紀初頭のアメリカでは、呼吸器の機能障害と狭い顎との関係が指摘され、耳鼻科医と歯科医が一緒に治療に携わっていた時代でした。近年では歯列不正と口呼吸との関係が明らかにされ、耳鼻科疾患との関係が注目されるばかりか、気道の閉塞疾患(いびき、無呼吸症)との関連性を指摘する医師や歯科医も少なくありません。

本研究会は、当初は歯科医を対象として、イギリスのJ.Mewによって提唱された中顔面の前方成長を促すオーソトロピクスの概念によるバイオブロック療法を用いた歯列矯正セミナーが出発点でしたが、年々参加者が増え、症例の治癒率と気道閉塞疾患の改善率の高さが注目され、しかるべき組織の在り方が求められるようになり発足するに至りました。

21世紀は細分化された医療の統合とより高度な専門知識との融合と言われています。私たちは、医療の原点は生理性の回復であると考えています。ある研究者は不正咬合と気道疾患との関連性は85%に上ると報告しています。私の診療室に来院される患者さんも60%を超えます。このことは、不正咬合が慢性疾患の一つであることを裏付けるものです。矯正界の世界的オピニオンリーダーの一人として有名なProffit教授は「21世紀の矯正」というシンポジウムの中で、不正咬合の原因を呼吸にあるとしパラダイムシフトを宣言しています。

私達はこういった問題の解決の糸口が頭蓋と気道の正しい成長育成にあると考えています。
本研究会の目的は、治療によって口呼吸を鼻呼吸に変え、免疫力の向上と口腔咽頭領域からの病巣感染を取り除き骨格に起因する歯列不正を治すことにあります。

本研究会が顎顔面口腔領域に起因する慢性疾患の解決の一助となることを願っています。

顔面口腔育成研究会とは | 顎顔面口腔育成研究会(JACG)顎 より

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