顎顔面口腔育成治療(バイオブロック療法)とは? 2017.9.3
私が10年ほど前から積極的に取り組んでいる「顎顔面口腔育成治療」は、「バイオブロックステージⅠ~Ⅳ」という取り外しタイプの床装置を数種類用います。
「バイオブロック療法」は、初期には拡大床の一種を用いるため、一般的な拡大床装置を用いた矯正治療と同類の治療法だと考えられやすいようですが、実際には、床装置の形態やその効果が大きく異なります。要するにコンセプトが全く違うということです。
その違いは何か?
と言いますと、一般的な床拡大治療は、 歯列スペース不足に対し、平行拡大、つまりスクリューなどを使用して2次元的(平面的)に顎の骨を広げることで歯を並べようとするものです。端的に言えば、歯列弓を拡大して歯を整列させることを主目標としたものでありますが、歯の傾斜移動を伴う拡大であるため、かなりの後戻りがあるようです。
これに対して、
「バイオブロック療法」は、歯並びの改善のみならず、顎顔面の成長バランスの改善を図り、魅力的な顔貌を獲得することを目標とする治療です。
不正咬合の患者さんは、例外なく顎顔面の成長発育に問題があると考えられています。
この根本の問題点、すなわち不正咬合の原因にアタックする治療法が「顎顔面口腔育成治療」です。
顎顔面口腔育成治療(バイオブロック療法)とは?