小児歯科

 

小児歯科診療は、ただ子どものむし歯を治すだけではありません。

当院では、乳歯列期から、永久歯列の完成までにわたり、う蝕の予防、
治療、適切な歯並び・噛み合わせへの導きなど、歯とお口の健康を
維持できるようにトータルな管理を心がけております。
まず、来院されますと、お口の中を細かくチェックし、お口の状態の診断、
治療の必要性(理由)、治療回数や期間について納得いただけるよう説明いたします。
「乳歯は生え替わるので、治療はしなくてもよい。ある程度でよい」ではありません。
後継の永久歯が生えるまでその位置にとどまっておく必要があるのです。
初めて受診されるお子様は、何かと不安です。
少しでも不安を取り除くために、治療器具に慣れるように触らせ、音を聞かせ、
怖くないことを理解できるようにお話し、またスタッフとのコミュニケーションをとり、
友達になってもらいます。
それでもどうしても怖がるお子様には、無理をせず歯磨きなどのお口のお手入れに
数回来てもらうこともあります。
治療の際には、痛くなく、短時間ですませることを常に念頭において行います。

また治療が完了すると、それぞれのお子様に適した間隔(1~3ヶ月おき)で
定期検診に来ていただきます。
定期検診を行うことで治療後のう蝕予防、永久歯との適切な交換のチェックし、
お口の状態を健康に保ちます。
子どもにとって歯科医院は決して怖いところではありません。

子どもの歯は成長に伴って変化していきます。
各時期に応じたお手入れをすることで健全な歯を育てることができます。
乳児期(0~3歳)
幼児期(3~5歳)
学童期(6~12歳)
保護者様へのアドバイス


乳児期(0~3歳)
乳歯列が完成します。佐賀県における3才児1人平均むし歯数は、2.13本
(平成16年データ)です。
歯が生える前の赤ちゃんの口の中には、むし歯菌は存在しません。
その後、歯の萌出に伴い母親からのスプーンでの口移しなどから、
むし歯菌が赤ちゃんの口腔内に定着するのが むし歯の始まりと言われています。
むし歯菌が存在し、糖分を取り、それが歯面に付着し、時間の経過とともに歯面が脱灰され、
むし歯となります。乳幼児の口の中にむし歯菌が入るのをできるだけ避けてあげることが大切とも言えます。
この時期は、治療というより、家庭での仕上げ磨きと歯科医院での歯科衛生士による
歯磨き指導、定期的なチェック、歯質強化が重要です。
歯質強化には、歯科医院でのフッ化物歯面塗布と家庭でのフッ素入り歯磨剤の使用が有効です。

 

 

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幼児期(3~5歳)
乳歯列が完成し、永久歯の萌出のための準備として、顎が成長・発育する時期です。
また飲食の内容が多様化し虫歯が増加する時期でもあります。
自我が芽生え、歯磨きも自分でと言い始めますので、仕上げ磨きが重要になってきます。
この時期は、こまめに歯科医院でのお口の中のチェックが必要です。また、指しゃぶりなどの
癖のチェックも大切です。
治療が必要な子供さんには、必要な処置を行います。
歯科医院が怖くないように、治療台での練習や歯磨きなど行って慣れてもらいます。
場合によっては、あまり無理をせず、むし歯の状況や子供の状況に応じて時間をかけて
処置を行っていくことも必要です。
また、乳児期と同様に歯質強化も継続して行っていきます。

 

 

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学童期(6~12歳)
永久歯が萌出し出し、乳歯と永久歯が混在する時期です。
口腔内の管理もほぼ自分で行えるようになります。
虫歯予防のために、奥歯の溝をふさぐ(シーラント)処置や歯質強化にも力を入れる時期です。
永久歯の歯並びの不具合も予測でき、歯列模型やX線検査などの詳しい診査を行う時期
でもあります。乳歯から永久歯に生え替わる顎の成長が旺盛な時期を利用して、
歯の交換を正しく誘導し、健全な永久歯の歯並びと咬み合わせを育成していきます。

 

 

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保護者へのアドバイス
子供さんのこんな習慣・行動には要注意!
顎の成長・発育に影響することがあります。
常に口がポッカリ開いていて、口呼吸をしている
片側の歯だけで噛む
あまり噛まないで飲み込んでいる
指しゃぶりを常にしている
唇を噛む
姿勢が悪い
うつぶせ寝が多い
ほおずえをついたり、顎を常に押さえている


咬み合わせと成長
正しい咬み合わせには骨や筋肉の正常な発達が必要不可欠です。
逆に、咬み合わせの乱れは骨や筋肉のバランスを悪くしてしまいます。
顎や歯の問題から首、肩、腰やがては体全体の骨や筋肉、全身のバランスを崩し、
体の様々な部位に違和感や痛みなどの症状があらわれることもあります。
早い時期(小学校低学年)に咬み合わせのチェックをしておくことが大切です。

 

 

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